
大阪NPOセンターは、能登半島地震により被災した地域の応援をするCSOに対して地域復興に必要となる事業活動の資金を支給する「能登半島地震応援金」を実施しています。今回、当センターが応援する9団体の活動レポートをお届けします。被災地支援に取り組む方々の思いや現地の状況をご覧いただき、活動の応援、ご支援をお願いできれば幸いです。
採択された団体の活動状況はセンターや助成団体のSNS等で随時発信しています。
特定非営利活動法人みらいず・2(大阪府)
【事業名】支縁の輪プロジェクト 〜繋がり広がる縁に、そして息の長い縁に〜
【活動概要】
大学生のべ69名を、石川県七尾市にある「一般社団法人ともえ」「一般社団法人能登復興ネットワーク ーいやさかー」「釶打ふるさとづくり協議会」に派遣しました。上記大学生は、み・らいず2で障がいのある方や、こどもの支援をするボランティアに従事しています。
「一般社団法人ともえ」では、災害の影響により不登校や経済的困難などといった課題を抱えているこどもたちを対象に、居場所内の支援を行いました。具体的には、学習支援や、地域の体育館を活用して運動・体験活動の提供などを行いました。また、こどもとの会話の中で、「ご飯をつくったことがない」といった声ががあがったことをきっかけに、今後に災害が発生することを想定し、体験活動として調理のイベントを実施するなど、現地にて新たに把握したニーズに応じた支援を実施しました。
「一般社団法人能登復興ネットワーク ーいやさかー」「釶打ふるさとづくり協議会」では、農業支援活動を行いました。具体的には、災害の影響により農産物の収穫量や人手・買い手が減少しているという課題に対し、ネギや枝豆などの野菜を収穫し、販売や次の農産物の耕作へつなげていく産業復興支援を行いました。
活動を通じて現地に派遣された大学生は、被災地が抱える課題や災害による影響について直接お話を伺うことができ、復興の難しさや、継続的な支援活動の重要性について改めて考える機会となりました。
【応援金を活用したことによる成果】
現地の方やこどもから想いや声を聞き、潜在的な課題やニーズを把握できたことが大きな成果だと考えます。災害が起こって半年が経過し、道路や建物の復興は進んでいる一方で、七尾市の方々はいつ日常生活に戻れるかわからない心理的な不安・恐怖からくる疲弊が蓄積されていました。
そんな状況下で学びに積極的で多感な大学生が現地のボランティアに参加したことで、学生ならではの素朴な疑問や率直な質問が生まれたことで把握できた課題やニーズがありました。そういった課題やニーズにすこしでも対応し、柔軟に支援をすることができました。参加した学生からは、帰阪後に家族や知人に現地での経験を共有し、それが地元特産品の購入や寄付といった新たな支援の広がりに繋がったとの報告もありました。また、「次はプライベートで七尾市を訪れたい」との声も多くありました。今回のご縁を、今後の継続的な支援につなげていきたいと思います。
【WEBサイト】https://me-rise.com/